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2009年3月27日 (金)

究極のブラッディブル 限定ですがご賞味あれ! 

コンソメスープというと、「あー、洋食屋さんにある奴ね」と思う方、多いと思います。

でも、それは正式には違うんですね。

洋食屋さんの500円位の金額のは大概、○ギーブイヨンに野菜その他を入れてアレンジしたような代物。

ファミレスのなんて、インスタント固形物に熱湯を入れてるだけでしょう? 

いずれも化学調味料まみれです。もちろん、当店のは正真正銘の、ダブル・コンソメスープです。

何がダブルなのか? 

多くのレストランのコンソメスープは、鶏ガラや丸鶏でスープを作り(いわゆるチキンブイヨン)、そこに牛肉ミンチと野菜を入れたものです。

一方、ダブル・コンソメスープとは、牛肉と牛骨、野菜、香辛料、水を入れてビーフブイヨンを作り、次にそのビーフブイヨンにまた牛肉と野菜などを入れてスープを作ったものです。

2回スープを作るのでダブル・コンソメと言うわけです。

ビーフはチキンよりも高価ですから、かなり高コスト。100cc原価で600円以上!

以前行った都内屈指のグランド・メゾンも、ダブルコンソメではなかった。

まあ2000円以下で出してるところはダブル・コンソメではないと言っていいでしょうね。  

友人のフレンチシェフも「原価と手間がかかるし 価値が分かる人は殆どいないから作らない」という。

さあダブル・コンソメスープ、制作開始です。

まずビーフブイヨンから――。
大型鍋に水10リットル、子牛のミンチ肉、みじん切りの人参に玉葱、セロリを入れます。ブーケガルニに胡椒20粒、丁字を少々。
綺麗に洗い血合いを取った牛骨を入れて、強火で煮込みます。

沸騰してきたら弱火にして灰汁を取ります。
沸騰させすぎずに、ひたすら灰汁と余分な脂を取っていきます。
約5時間後に火を止め、シンクに入れた水の中に鍋を入れて冷まします。

一晩置いてシノワで漉す。脂がまだ浮いていますが、これでビーフブイヨンの完成です。

ここからが正念場。

翌日。ミンチ肉に人参、セロリ、玉葱を入れて練り、卵白も18個加えます。

よく練ったら、それらを昨日のビーフブイヨンの鍋に入れて、ニンニク2切れにトマト2個 ブーケガルニ、そして焦がした玉葱を投入し、強火で一気に沸騰させます。

その間、鍋はじっくり混ぜます。沸騰したらすぐ弱火にして、混ぜるのをやめると、徐々にミンチした具などが浮いてきます。

原因は、卵白が熱で凝固し、他の具が塊になって浮き上がってくるからです。
ひたすら 灰汁取りなどをしつつ、6時間ほど煮込んだら火を止め表面の澄んだスープをレードルですくい、漉します。

ここで欲張らず、鍋底のスープは使わない!
数時間置いてから冷蔵庫で冷やして、翌日さらに表面の脂を捨てます。この時点でスープはゼラチン状になっています。これを再度火にかけていくと完成です。

牛肉10キロ、牛骨2キロ、野菜2キロ、卵白18個、水10リットル。これでやっとダブル・ コンソメスープ5リットル以下。

さて、当店でこんな手間暇をかけてダブル・コンソメスープを作る理由は、カクテルにあり ます。 

“ブラッディ・ブル”をご存じでしょうか? ウオッカにコンソメスープとトマトの絞り汁を、混ぜた一品です。ダブル・コンソメにする理由は、当店のトマトが、先日このブログで紹介した石山氏のトマトだからです。

せっかくの絶品トマトなんだから、普通のコンソメじゃあ失礼ってもの。

濃厚トマトに味が負けてしまいますからね。

スープ作りを頑張ってくれたスタッフとともに、お待ちしておりますが限定の為に在庫が、 無くて作れない場合はご理解下さい。

その代わり。至高のブラッディシーザーが在ります。

ブラッディシーザー? と言う方は過去のブログをどうぞ!

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