« 2009年4月 | トップページ | 2009年6月 »

2009年5月29日 (金)

スコットランドとフランス紀行公記 パート19

ゴーリーと同じスゴンザック町のパンチェローを訪問しました,車で5分ほどです。社長のパンチェロー氏自身に出迎えてもらいました。小さい作り手のため、瓶詰め工場などは事務員のおばさんが1人でやっていました。その方に案内してもらい、何種類か試飲させてもらいました。最古は1944年蒸留物で、これ以上古い物はないそうです。がっかり。とりあえずビンテージとサインを入れてもらって購入しました。次に、パンチェロー氏が得意気に出してきたピノデシャランテを試飲。これが実に素晴らしいんです。なんと1964年物!驚きました。琥珀色に輝き、香りは優雅でかつ複雑、奥深い。思わず1本購入。家宝に近い物なので、こちらもサインをもらいました。 因みにピノデシャランテは葡萄ジュースにコニャックを加えたベルモットの親戚の様なお酒でして基本的には数年で製品化される為1964年物は極めて珍しいのです。

さて、本日最後の訪問は、ジャルナックの作り手・ブラスタッドティフォンです。社長のリャール氏は54才、和食好きの親日家です。蒸留している最中の蒸留器を撮影し、社の宝ともいえる、古酒がズラリと並ぶ棚を見学。全部で500本近くあり、その多くは1800年代でした。最古は1810年物。これをあるロシア人が2万ユーロ(日本円で250万円程度!)払うと言ったそうです。な、なんとリシャール氏はその話を断ったそうで「まぁ、2万ユーロじゃ売らないよ」と念を押されてしまった次第です…。

でも、僕が本当に欲しかったのは1700年代物だったんですね。あっさり「ない」と言われてしまいました。残念。その代わり、試飲して美味しかった1888年のボルドリ地区のみの原酒を購入することにしました。ボルドリで1800年代物はかなりレア。試飲後、「現行種のユニブランだろう?」と言うと「どうして分かったの?」と驚かれました。まぁ、一応こっちプロですからね。準備に時間をくれと言うので、ビンテージ明記やサインを約束した上で、明日取りに行くと約束しました。

ちなみに、現在ティフォン社で通常販売している最古のコニャックは1899年蒸留の1999年瓶詰めの100年物です。日本では25万円で発売中です。当店にいらっしゃれば「格」格安で飲めます。ぜひ、お越し下さい!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月25日 (月)

ホワイトアスパラ今が旬ですね。

  1. Dsc01670 Dsc01669 Dsc01665 Dsc01666 Dsc01667

もう初夏ですね。ヨーロッパでは初夏になると、どこもかしこもホワイトアスパラです。10年ほど前のGWの後に渡仏した時、10年分くらいの量のホワイトアスパラを食べた記憶がありす。

ホワイトアスパラと言うと缶詰を思い出す方がいると思いますが、この時期のホワイトアスパラは別次元です。旨いの一言ですし生のホワイトアスパラを食べて開花した方も居ます。僕もそうですが、さて当店では北海道のコロボックルファームから、有機栽培のホワイトアスパラを入手しました。せっかくのアスパラですから、シンプルに料理したいもの。軽く塩ゆでして冷やし、茎の部分は大胆に切ります。全体の3分の1以上は切らないと、ホワイトアスパラの繊維は固くて食べられません。

オイルは、癖のないグレープシードルオイルを使います。オリーブオイルでも美味しいの
ですが、今回はアスパラの個性を引き出したいので、オリーブオイルでは強すぎるのです。塩、胡椒と当店御用達・富士酢プレミアムを混ぜてビネグレットソース(フレンチド
レッシング)を作り、盛り付けたホワイトアスパラにかけます。上には、さいの目に切っ
た永田農法トマトとパセリを軽く散らします。シンプルでいいでしょう?

噛むとアスパラの肉汁が口一杯に広がります。最初は甘くて、後味はほんのり苦い。これ
ぞ大人の味! 初夏の涼しげな風を全身に浴びたような、何とも爽やかな味わいです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月15日 (金)

スコットランドとフランス紀行公記 パート18

さてコニャック2日目です。交流のある老舗の作り手、スゴンザックのゴーリーに向かいました。社長を含め3人だけの小さい作り手で、創業は何と1619年、現社長は16代目のこと。社長のピエール氏は1968年生まれで僕の2つ下で、同年代のせいか気が合います。訪問は2度目。初訪問時は新しい企画を色々と思案中でした。その一つが、新進気鋭のデザイナーにボトルデザインをやらせてディキャンターを作り、1898年の原酒を少しブレンドして売り出すというものでした。僕はディキャンターに入ったコニャックには何の興味もなかったので、「貴方のサインとビンテージさえ分かれば、瓶は何でもいい」と言って、3本だけ売ってもらいました。前回は1898年から1920年までの原酒をブレンドし加水せに樽だしの52%のアルコール度数で瓶詰めしかも今では殆ど栽培されていない稀少品種フォルブランシュ100%の超稀少ボトルを売って貰ったのですが今回も、それを売ってもらおうと思ったわけです。

ピエール氏に施設内を案内してもらい撮影も済ました後、畑の見学です。ゴーリーはコニャック業界でも珍しい稀少品種のフォルブランシュとコロンバールをいまだに作り続けている数少ない作り手です。伝統的な品種なのですが非常に病気や害虫に弱く今は殆どの作り手はユニブランと言う病気に強く大量生産向けの品種を使用しています。元貴族なのですが、その誇りなのでしょうか?今回は1898年のシングルビンテージの原酒を飲ませてもらいました。いや~、感動しましたね。ブレンドされていない分、ひと味違う。「ぜひ売って欲しい」とお願いすると、何と二つ返事でOK! これちょっと自慢ですけど、前の訪問時にテイスティングで出してくれたゴーリーのコニャックの葡萄品種と熟成順に、全部ブラインドで正解したんです。「日本人でここまでの奴がいたとは…。フランスのバーテンダーでもなかなかいないよ」と絶讃されて、それからの付き合いなんです。その賜物でしょう、6本も入手できたんですからね。瓶詰めは手詰め。驚いたことに、原酒の入っている巨大な樽にそのままボトルを入れて、フィルターも何も使わず瓶詰めしている。「あの…フィルターは…?」「大丈夫、問題ない」。いい加減と言うか何と言うか…。詰めた後は、ラベル成。印刷したラベルに社長のサイ ンと1898年ビンテージの明記、あと当店の名前も書いてもらいました。その後、ボトルの蓋の封印。ティファールのフライヤーに蝋を入れてボトルの先を漬ける。完璧に手作り。これには笑いましたね。
さて、次はピエール氏の紹介で、同じ町内のこちらも老舗のパンチェロー。従業員は6人ほどの小さい作り手です。1700年代のものがあるといいんですが…。

Dsc01040 Dsc01141 Dsc01144 Dsc01145_2 Dsc01148 Dsc01150 Dsc01151

Dsc01152_2 Dsc01156 Dsc01142 Dsc01140   

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月14日 (木)

スコットランドとフランス紀行公記 パート17

さてボルドーからコニャックへ移動以前は車で2時間以上掛かりましたが、今は高速が出来たので大分短縮されました。。最初の訪問は「フランシス・ギボン」。コニャックの6地区の中で最小の、ボルドリ地区にあります。ボルドリ地区をご存じの方はあまりいらっしゃらないでしょう。現役のバーテンダーでさえ知らないですからね。小さい作り手で、たった4人で経営しています。

今回で二度目の訪問です。初訪問の際には色々なビンテージを試飲しました。特に1904年の古酒が抜群のインパクトでした。売ってくれと社長にお願いすると「また来たらな」と言われたので、再チャレンジしたわけです。

ボルドリ地区は、スミレのような香りに加えて、腰の強い個性的な原酒を生む地区で、通にはたまらない魅力があるようです。ただ、短期熟成で製品化される場合が多いので、1904年となるとかなりの稀少価値になってしまいます。

1970~80年代まで試飲。社長のギボン氏は1974年がお気に入りで「旨いだろう?」の連発でした。私は何としても1904年を手に入れたかったのですが、氏は「残念ながらそれは出来ない。コニャック協会から、古酒は出来るだけ売るのをやめるようにとお達しが来ていている。うちの最古の原酒は1904年で、在庫も少ないのです」と申しわけなさそうに言われてしまいました。

うーん、コニャック協会とは聞こえがいいが、大手のへ○○ーや○ミ○○○○ンが陣頭指揮を取る営利団体です。日本で言えば今の自民党のような団体です。所属していない作り手もいるのですが、残念ながらフランシス・ギボンは所属しています。意気消沈しつつ次の作り手へ向かいました。

Dsc01036 Dsc01037 Dsc01043 Dsc01050 Dsc01051

次に、優良ネゴシアン、モワイエの共同経営者で、こちらも同じボルドリ地区の雄、ジャン・テッシエー氏を訪問。ギボン並みの4人ばかりの従業員で、名門にも関わらずとても気さくな社長でした。

葡萄畑や蒸留所内を見学後、1864年の原酒などを試飲しました。1864年は1本のみで、まあ売ってくれないですよね。1900年のボトルを頼むと、またも残念ながら無理と言われてしまった。モルトウイスキーの蒸留所は商売優先の価値観なので、在庫があろうがなかろうが全て売ってしまいますが、コニャックやカルヴァドスなどの小規模生産者は「家宝」いう名目で後世の人々に残そうとするからです。

あ~あ、二連敗。誠に残念ですが、これも運。コニャック市内のピエール・デュバリ-氏が用意してくれたホテル・デボアに宿泊しました。落ち込んだ気分を一新すべく、晩は地元のビストロ「ル・コックドール」でモリモリ食事。さすがフランス。普通のビストロでも充分美味しい!

明日は少なくても1800年代のフィロキセラ(1864年にモンペリエからアメリカから上陸した害虫の名前でこの害虫の被害でヨーロッパ全体は一時期壊滅的な被害を被り これ以降はアメリカからフィロキセラの免疫の強い葡萄の木に接ぎ木しユニブランと言う葡萄が現在のコニャックの主要品種になった。)が欲しい物です。 でも1800年代は飽きました。

Dsc01057_3 Dsc01059 Dsc01061 Dsc01072 Dsc01056_3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年4月 | トップページ | 2009年6月 »