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2011年3月31日 (木)

アンリジャイエエシェゾー 1983 年

アンリジャイエエシェゾー 1983<br />
 年
アンリジャイエエシェゾー 1983<br />
 年
震災のこともあるしブログの更新をためらいましたが、時系列で言うと2月のことなのと当事者ご本人の承諾も得ましたので、更新します。

ある日2回、3回来ていただいているお客様でシングルモルトが好きな方で男性二人で来ていただいているのですが、シングルモルトからカルバドスの話しになり そしてワインの話しになったのですが、あちこちのバーやレストランにも行っているらしく お互いに知っているバーやレストランが共通しているせいもありどうやら気に入っていただけたようでして 又ワインの話しになると その方は

「 アンリジャイエは飲んだことある。?おいしいよ!」

私は

「 かなり前に1度だけ飲みましたが、何せ相当前何で美味しかったことは、覚えていますが、まだ小僧時代だったので猫に小判だったかも知れません・・それにどうしてもボルドーワインが好きなんで、ブルゴーニュは殆ど置いて無いんです。」

「 そうなんだ。この店は、持ち込みとか大丈夫?勿論持ち込み代は払うけどね。アンリジャイエを持ってくるから一緒に飲もうよ。何がいい? 」

「 いえいえ! とんでも無いです。そんな何十万円もする高いワイン何て恐れ多いですし 勿体無いですよ。希少価値もありますから 」

「 大丈夫だよ。ジャイエならいっぱい持ってるからご心配無く。何がいい?
クロパラント?エシェゾー?他には? 何年がいい?」
思わず。「 いっぱい!?そんな 何でもいいですよ。無理しないで下さい。」

「 無理してないよ。俺も今年で60の還暦だしいつ何があるか分からないからな。一緒にアンリジャイエ飲もうよ。」

「 うちの店何かよりお知り合いや家族の方々と飲めば宜しいのでは無いのですか?」

「 いやー かみさんは、ワインは、何飲んでも同じだし 息子はビールや焼酎ばがりだしね。飲ませても意味ないからな。だったらこいつか?希少価値と味の分かる人と飲みたいからな。」

こいつと言うのは、隣に居た部下の方で、部下と言っても副社長さんで、年も50代半ばです。

「 じゃあ 取り敢えずヴィンテージと銘柄は後にして持ち込みの日決めようよ。いつがいいかな? あ!今週いや来週 今月の○○日にしよう。その前に持ってくるから。何か料理も軽い物出してね。」

「 畏まりました。ですがどうして又その様な希少価値のある高いワインを、当店で一緒に飲もう何て? 」

「 貴方は40代でしょ? まだ若い人達に経験値を高めて欲しいの! 勉強熱心でいて探求心旺盛なら尚更だよ。」

と言いつつそのお客様は去って行きましたが、何だったのだろうか?酒の席の冗談なのか何なのか 2週間ほど過ぎてご本人が大事そうに、アンリジャイエのエシェゾーの1983年を持って来ました。

10日ほど経ってからそのお客様は再びいらっしゃいましたが、

「さあ 飲もうよ!」と、まるでボジョレー・ヌーボーの解禁日を待ってるのが如くと、言っても私自身がここ何十年も国内ではボジョレー・ヌーボーは飲んでいませんが・・・

1983年より前のワインの抜栓は日曜茶万事何で何の問題も無く抜栓出来ました。

コルクの状態も良く 澱も瓶の下側に綺麗に付いていて問題なく思えます。

出張の多いかたで既に今年に入ってから3回は渡仏しているらしくアンリジャイエもフランスで購入したそうです。

肝心の日本での保存状態ですが、よくある安価なワインセーラーに入れて置けば何年経っても美味しく飲めると、とんでもない間違いの見識の方々が、多々なのですが、同業者かソムリエでもそう思っている輩が多いのは笑えます。

安価な小型セーラーは短期間保管する程度ならいいかな?まー気休めかな? 

ワインの世界はそんなに甘くないのが現実です。 私から言わせると所詮はワインセーラーであってワインカーブにはかないません。

ですが、お客様の会社はコンピューター関係なのですが昔からやっているので、コンピューター室があったそうですが、昔は巨大なコンピューターが、今は大分コンパクトになったのでコンピューター室が必要無くなり。全て撤去して棚を作りワインを置いてあるそうです。

ご存知の様にコンピューターは熱と埃を嫌います。空調はあるので後は湿度だそうです。後付けで加湿器を付けて 怖いのでセンサーを多数付けてあるそうで、湿度や温度が急激に変わると携帯にメールが届くと言うシステムになっていると言う本格的な保存状態ですので感心しました。

センサー以外は保存状態は私の店と同じです。
さて安心した所で、グラスに注ぎ乾杯をすると、

「 うーん 素晴らしいジャイエの香りだ。!」

とかなりマニアックな表現です。

「 1983年は平凡なヴィンテージだけど、ジャイエだからあまり関係ないよ。」

因みに1983年はボルドーはマルゴー村が当たりで特に、パルメが素晴らしいです。

テイスティングコメントです。

ピノ・ノワール独特のルビーレッドだが少し茶色が入っており全体的には鮮やかな朱色武田信玄の無敵の騎馬軍団の鎧兜の朱色に似ているように感じる。

香り

胡桃やアーモンドやマカデミアンナッツの様なナッツ香と 良く熟したさくらんぼやすももの果実の香り
トップノートはかなりナッツ香が強く力強い野性味溢れる野性の胡桃や団栗の様な香りを含め角がなく溶けはじめる蝋燭の様なゆっくり角が取れて丸くなって行く。

口に含むと一瞬宙に舞ったのかと思うほど繊細なワインでいて全身にメトロノームが響く!いつまでも舌に残るの如く濃厚でいて
繊細 舌にのせてからゆっくり飲み込むと多分グランドキャニオンの断崖絶壁からバグジージャンプをするとこうなるのだろうか?恐怖と共に快感がある。このエシェゾーは美味しいワインの前に、恐ろしいワインだ。いつまでもこの若々しさを維持出来るのか?不老長寿の薬を飲んでいる。楊貴妃のようだ。! 僕にとってはクイーン・オブ・エシェゾーはこのワインだ。!

最後に奇特にも当店にこの様な素晴らしいワインを持ち込みして飲ませて頂いたお客様に、心からお礼を申し上げます。又この様な不景気に負けないで美味しいお酒を飲みましょう。!

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2011年3月22日 (火)

無事です。!

無事です。!
無事です。!

東北関東大震災により、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますととも
に、被災された地域の皆様およびそのご家族の方々には心よりお見舞い申し上げます。
また、一日も早い復旧復興をお祈り申し上げます。

当店ですが、恵比寿店 銀座店もボトル1本 グラス1本の被害はありませんでした。スタッフも全員無事です。

こんな時の為に、地下に借りて正解でした。

「どうして地下なの?」 とお客様に聞かれたことも在りましたが、地下は地震に強いと言われてますからね。

地震当時は私は銀行に両替に来てましたが、勿論1階の銀行ですから何とも在りません。「 地震当時は、店は大丈夫かな?と思ったでしょう。?」

と何人かのお客様に聞かれましたが、何せ今まで1度だけ新潟の中越地震の時だけ揺れを感じましたが、それ以外殆ど感じません。

現に先日かなり強い余震が在りましたが、私はすぐに気がつきましたが、スタッフの1人は全く気がつきませんでした。

改めて地下にして良かったと思いました。他のバーだと内容はもとい300本程割れたとか聞きましたが、違うバーでグラス全損とか聞きました。

幸い私の周りのバーはたいした被害や人的被害がなくてほっとしました。
ですが仙台でバーを経営している友人のバーテンダーが音信不通です。

一応電話は鳴るので、休業しているだけなら良いのですが・・

しかし地震や津波の被害で多くの尊い方々の命が失ったのは心が痛みます。何かしら協力出来たらと思っていると、知り合いのシェフが近々被災地に炊き出しに行くそうなんで私も行くことにしました。

後輩や近所のバーテンダーに話すと全員が、「 何か手伝えることがあれば言って下さい。」と皆被災者の方々に何か出来たらと思っているようです。

日本は、戦後の焼け野原から世界でも稀に見る奇跡的な復活を遂げています。あの奇跡を再びと思う気持ちで助け合い頑張りましょう。!

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2011年3月 5日 (土)

1970年ボルドーワイン試飲会パート2

1970年ボルドーワイン試飲会パート2
1970年ボルドーワイン試飲会パート2
1970年ボルドーワイン試飲会パート2
1970年ボルドーワイン試飲会パート2
1970年ボルドーワイン試飲会パート2

去年好評のまま満席で終了しました。1970年のボルドーワインの会の続編です。今回も勿論40年と切りのいい1970年のみのボルドーワインで前回よりバージョンアップしてまして5大シャトーのうちの2つのシャトーが登場です。

参加費用は上がりましたが、何せ値段が値段何で今回も満席でしたが、御断りしたお客様が居なかったのが幸いです。

さてテイスティングコメントです。料理のコメントは前回コメントしましたので今回はご勘弁下さい。

1.Ch.HautーBrion

トップバッターは5大シャトーの1つオーブリオンです。

過去に何度も飲みましたが久しぶりに飲みます。

かなり深い赤 薔薇色ではないがウイルキンの空箱を少しも濃くした色合い
がエッジは少しレンガ色

香り

土の香りや桜のスモークチップの様な燻製香 甘そうな完熟した石榴やトマトの様な酸味のある甘味と共に登呂遺跡の土壁の湿った風味とドライ無花果や五香粉見たいなエスニックスパイシーな香りが印象的なワイン。

口に入れた瞬間は軽くかんじるが暫くすると噴火した火山の如く深い味わいが込み上げてくる。ボディのはっきりしたワインに変貌していく。全体的に骨太のずっしりした味わい。余韻は長めであり口の中でオートレースのバイクの如くくるくる回っている。

Ch.Ducru-Beaucaillou 1970年

クリアーな朱色深みのある色ではないが雑味のない様に思える

香り

繊細な茸の胞子の様なふんわりとした軽い香りでいて綿菓子を思い出す。

デュクリボカイユらしからぬ ライトな舌触りでいて緩やかな川の流れの様に喉に抜けて行くが、後味は思ったほど残る。小学校の図工の時間に粘土を板から剥がす作業の様にてこずるそんな ワインかも知れない。

Ch Lynch Bage 1970年

深い薔薇の色 1970年とは思えないしっかりした赤色でドラキュラ好きな色かも知れない。

香り

何度も飲んでいるが深い濃厚な香りでもあり。初夏のコルディアンバージュのテラスでは飲みたくない重厚な香りでもある。い草や田舎の風呂釜を炊く時の薪の様な焦げた香りがあるが、煮詰めたブルーベリーのフルーティさも持っている器用なワインだ。

1970年と言う40年もの歳月を経ていたとは思えないしっかりとした風味があり威厳がある 口当たりは軽くは無いが強くはない若々しさがまだ充分あり酸味よりも先に来るのが果実味であり錦蛇の様に舌にまとわりつく 後味は苺やクランベリーの完熟した甘味が引き立つ だがタンニンが丸い樽の様に角がないのは長熟したワインだときずく策士なワインでも?ある。

La fleur Petrus 1970年

今回唯一のポムロールだが元々レオビルバルトンを出す予定が、売り切れてたのを忘れて試飲銘柄に入れてしまったので、急遽変更のピンチヒッターです。

テレビでしか見てないが、夕焼けのエアーズロックの様にオレンジ色だが、エッジのみで、内側はしっかりした濃いトマトジュースの色

香り

ポムロール独特のトリフの香りと言いたいが、違う。どちらかと言うと土の香りがするタイプのワインだ。松茸に付いている土の香り?いや違う以前またぎで食べた天然のしめじの野性味溢れる茸の香り以上にどこかスパイシーであり繊細な気がしてならない。

ボディがはっきりしているとかではなく 力強い骨太なワインなのは、間違いなく最初は酸味が強く感じられたが、時間と共に角がとれて丸くなりつつも戦国時代の大砲の如く鉄製の巨大な砲弾の様なワインだ。

Mouton-Rothschild 1970

赤と言っても一言では言い表せない色かもしれない。ルビー色の中でオレンジ色はあるが熟成した18カ月のミモレットが少し入っている気がする。

香り

今回で1番の優等生のムートンであり安定している。ポイヤックらしい鞣し革でも鹿や羊の少し癖のある香りと共に、銅やジェラルミンの金属香や野苺と完熟して指で押すとぐにゅとなる柿の様な果実の風味のワインだ。

1970年のムートンは外した経験は無いが、外した方もいるらしく聞いた話しでは香りも味も駄目だそうですが、まーそこがワインの魅力であり欠点なのですが仕方ないですな。かといって1979年のムートンは、全くワインの本質が消えていてとっくに、ピークは過ぎていたので腰が砕けた芯のないムートンなのでがっかりした思い出のあるワインの1つでしたが、1970年は大分違います。口に含むとしっかりと輪郭のあるワインでありそれでいて角が在るわけでもなく綺麗に熟成してある。育ちの良い貴婦人の様な雰囲気のワインであり 仮面舞踏会に参加すれば紳士たちから称賛の的になるであろう。ボディは意外と軽く感じたが、全体に芯があるワインであるのが後味にあり 富士山の頂上から雪崩があるとこの様なダイナミックになると思う。 それほど後味にインパクトのあるワインでもある。

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